【完結】年の差十五の旦那様Ⅰ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~【コミカライズ原作】
第16話 ギルバートとシェリルのデート(?)(1)
そして、視察の日がやってきた。約束の時間は朝十時。それまでに、いろいろな身支度を済ませておかなくては。
「何を持っていけばいいのかしら? ハンカチとか、そう言うものぐらいでいいわよね」
正直、視察に持っていくものなど全く分からない。そんなことを思い、私は小さな鞄にハンカチなどの必要最低限のものを詰め込んで「これでいいや」とぼやく。あ、お勉強も兼ねているから、筆記用具は必要かもしれないわ。入れておこう。
本日の私の服装は、簡易のワンピースだ。出来る限り動きやすい服装でとギルバート様がおっしゃっていたので、それに合わせた。ちなみに、このワンピースは初日にクレアに採寸された際に仕立てると言っていたものの一つだ。淡い水色のワンピースは、私のお気に入りだった。
「シェリル様。よくお似合いです! あと、日差しがきついといけませんので、帽子は持って行ってくださいませ」
「……えぇ、そうね」
マリンにつばの広い帽子を手渡され、私はそれを受け取る。なんだか、こうしているといいところのお嬢様みたいよね。……実家では、こういう格好をしたことがなかったのでなんだか新鮮。そんなことを考えながら、私は姿見の前で一度くるりと回ってみた。……うん、私じゃないぐらい綺麗ね。
「じゃあ、玄関に向かうわ。まだ早いかもしれないけれど……ギルバート様を待たせるわけには、行かないもの」
「承知いたしました」
クレアとマリンにそう声をかけて、私は客間を出て行く。今の時間は九時四十分。なんだか、出掛ける気満々に思われるかもしれないけれど、私も久々の外出ではしゃいでいるところがある。リスター家に来てからというもの、私は敷地外に出ていない。まぁ、実家にいたころもあまり外には出ることが出来なかったのだけれど。
「何を持っていけばいいのかしら? ハンカチとか、そう言うものぐらいでいいわよね」
正直、視察に持っていくものなど全く分からない。そんなことを思い、私は小さな鞄にハンカチなどの必要最低限のものを詰め込んで「これでいいや」とぼやく。あ、お勉強も兼ねているから、筆記用具は必要かもしれないわ。入れておこう。
本日の私の服装は、簡易のワンピースだ。出来る限り動きやすい服装でとギルバート様がおっしゃっていたので、それに合わせた。ちなみに、このワンピースは初日にクレアに採寸された際に仕立てると言っていたものの一つだ。淡い水色のワンピースは、私のお気に入りだった。
「シェリル様。よくお似合いです! あと、日差しがきついといけませんので、帽子は持って行ってくださいませ」
「……えぇ、そうね」
マリンにつばの広い帽子を手渡され、私はそれを受け取る。なんだか、こうしているといいところのお嬢様みたいよね。……実家では、こういう格好をしたことがなかったのでなんだか新鮮。そんなことを考えながら、私は姿見の前で一度くるりと回ってみた。……うん、私じゃないぐらい綺麗ね。
「じゃあ、玄関に向かうわ。まだ早いかもしれないけれど……ギルバート様を待たせるわけには、行かないもの」
「承知いたしました」
クレアとマリンにそう声をかけて、私は客間を出て行く。今の時間は九時四十分。なんだか、出掛ける気満々に思われるかもしれないけれど、私も久々の外出ではしゃいでいるところがある。リスター家に来てからというもの、私は敷地外に出ていない。まぁ、実家にいたころもあまり外には出ることが出来なかったのだけれど。