君はまだ甘い!
ルイと会うのは2回目だが、その人懐こさと、コミュ力の高さも相まってか、オンラインの時からマヤはすっかり心を許していて、5か月ぶりに会う今日は、妙な懐かしささえ感じた。
トオルと二人きりという、気が張った状態から、一気に緊張の糸が緩んだのか、立ち上がって「久しぶり~~!」とにこやかに手を振るルイに、マヤは不覚にも抱き着いてしまった。
ルイもトオルと同様、まだ20代半ばだが、マヤのことは呼び捨てで、対等に接してくれる。
そんな彼に、マヤはもはや「お兄ちゃん」みたいな親しみを感じているのだ。
「ルイ!」
「元気やったか~~」
と、ルイは笑いながら、まさしく兄が妹にするように、マヤの頭をポンポンと叩く。
しかし、次の瞬間、ルイは固まった。
マヤの肩越しの高い位置から鋭い視線を感じ、ふと顔を上げると、トオルが尋常ではない眼つきでこちらを見据えており、その目の奥には殺気さえ感じられた。
ルイはつとめて自然にマヤの体を自分から離し、元の席に座りながら、心の中で苦笑した。
『実はマヤさんのことが好きなんだ。だから協力してね!』
今日の約束を取り付ける際、トオルはルイにそう伝えていた。
ルイ自身、自分の彼女が17歳年上ではあるが、これはかなりレアなケースだという自覚はあるので、トオルのマヤへの想いを聞いたときは、正直驚いた。
トオルほどのルックスなら、すでに若い美女の一人や二人、いや三人、四人?侍らせていても不思議ではない、と思う。
あのオフ会の後、二人で買い物に行って意気投合したということなのかな?マヤは何も言ってなかったけど。
(まあ、無くはないか…)
そう結論付けて、向かいに並んで座る二人に視線を向ける。
トオルがまだ不機嫌そうに唇を突き出してこちらを睨んでいる。
(ガキか!)
声は出さず、口だけ動かしてトオルに向けてツッコんだ。
トオルと二人きりという、気が張った状態から、一気に緊張の糸が緩んだのか、立ち上がって「久しぶり~~!」とにこやかに手を振るルイに、マヤは不覚にも抱き着いてしまった。
ルイもトオルと同様、まだ20代半ばだが、マヤのことは呼び捨てで、対等に接してくれる。
そんな彼に、マヤはもはや「お兄ちゃん」みたいな親しみを感じているのだ。
「ルイ!」
「元気やったか~~」
と、ルイは笑いながら、まさしく兄が妹にするように、マヤの頭をポンポンと叩く。
しかし、次の瞬間、ルイは固まった。
マヤの肩越しの高い位置から鋭い視線を感じ、ふと顔を上げると、トオルが尋常ではない眼つきでこちらを見据えており、その目の奥には殺気さえ感じられた。
ルイはつとめて自然にマヤの体を自分から離し、元の席に座りながら、心の中で苦笑した。
『実はマヤさんのことが好きなんだ。だから協力してね!』
今日の約束を取り付ける際、トオルはルイにそう伝えていた。
ルイ自身、自分の彼女が17歳年上ではあるが、これはかなりレアなケースだという自覚はあるので、トオルのマヤへの想いを聞いたときは、正直驚いた。
トオルほどのルックスなら、すでに若い美女の一人や二人、いや三人、四人?侍らせていても不思議ではない、と思う。
あのオフ会の後、二人で買い物に行って意気投合したということなのかな?マヤは何も言ってなかったけど。
(まあ、無くはないか…)
そう結論付けて、向かいに並んで座る二人に視線を向ける。
トオルがまだ不機嫌そうに唇を突き出してこちらを睨んでいる。
(ガキか!)
声は出さず、口だけ動かしてトオルに向けてツッコんだ。