君の熱で甘く、溶ける。

「じゃあ、みんなは好きな人と行けるといいね」


「わ、私じゃなくてーー」




「うわあっ!?橘マネ助けてください!!」


何か言いたげな女子たちに一言断りを入れて、後ろで遊んでいた男子たちの方を振り向くと


「……なにやってるの」


雪遊びで滑って転んで、全身びちゃびちゃの大惨事の男子たちが地面に転んでいた。


「いやーつい楽しくて!すみません、雪を投げるのはやめたんですけど、遊ぶのに夢中でこいつ足ひねったみたいです!」


「いや、そんなににこにこで楽しそうに言う事じゃないでしょ」


すみませんっと悪びれもせず謝る彼らは今日はなんの目的で来たのか覚えているのか不思議になるくらいだ。

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