Snow blossom
第40話
チャイムが鳴った。
お昼休みの合図だ。
雪は、どうにか亮輔の声掛けがあってか
学校に来ることができていた。
菊地雄哉対策としては、
雪と桜を2人の時間を作らないことを
徹底しようと亮輔と桜が決めた約束だ。
雄哉に見られたら、また雪が標的にされて、
いじめがあってもおかしくない。
最善を尽くすにはそうするしかなかった。
まだ本当のことは言えずに、
亮輔は、桜とともに過ごすよう、
3人での機会を多くしたが、
その行動が雪にとっては
重くのしかかっていた。
屋上に3人で行こうと言うことになった。
雪は違和感でしかない。
どうして交際している亮輔と桜の間に
自分が入らないといけないのか。
そう感じながら、
居場所がなくなるよりいいかと
お弁当を持ちながら、
2人の後ろを着いていく。
「雪、大丈夫だった?
ずっと休みだったから。
ラインの返事やっと返してくれて
嬉しかった。
スタンプだけでもね。」
桜は笑って話しかけてくれた。
「う、うん。
スタンプくらいなら送れるよ。
気の利いた言葉送れなくてごめんね。」
「ううん。そんなことない。
いいの。無理しないで。
今日のお昼はお弁当?」
「そう。
何か、母さんが久しぶりに
学校行くって言ったら、
気合い入れて酢豚作ったって
これは持っていかないとね。」
「優しいね。
お母さんも雪も。
いいなぁ。」
「そうかなぁ。
母さんは弁当屋のパートしてるから
慣れてると思うけどね。」
「お家で作るのと
仕事で作るって違うと思うよ。」
「まぁ、確かに。」
「親子愛だね。」
「そういう考え方あるね。」
桜はその話を聞いて、
笑顔が絶えなかった。
「雪、俺の話はしないわけ。
ノートが綺麗だったとか
ノートの字が綺麗だったとか
ノートの金額が高かったとか…。」
ベンチに座って、手招きする亮輔が
話し出す。
「それ、全部ノートの話じゃんか。
悪かったよ。助かりました。
ノートに綺麗に板書していただいて、
高級なノートならば、払いますよ。
いくら?」
財布のファスナーを開ける。
「そんなのいらねぇよ。
しっかり学校来てもらえれば
何もいりません、俺は。」
「徳を積むねぇ、亮輔くん。」
「おう、雪のためならいくらでもね。」
「ちょっと待って、そこまでする理由は
一体なんなの?」
桜が聞く。
「聞きたい?」
「うん。」
「……。」
雪は黙ったまま、弁当を食べ始める。
「ひ・み・つ。」
「そこまでして、秘密なの?」
「だろうと思った。」
「予測してたのか。
さすがは雪だな。
俺は、雪だから。
それ以上でもそれ以下でもない。
勘違いするなよ?
ボーイズラブではないぞ。」
「でもなんでそこまでしてくれるのか
まじで気になるけどな。
俺、亮輔のために何もしてないけどな。」
「存在そのものなんじゃない?
お母さんみたいだね、亮輔くん。」
「雪よ、こっちにおいで。」
女神のような態度を見せつけた。
「いかねぇよ。誰が行くか。」
照れ隠しのように突っ込んだ。
桜は笑いが止まらなかった。
3人で過ごすのも悪く無いなと
思い始めた雪だった。
亮輔は桜と交際している話は
嘘だったことを言うのを
すっかり忘れていた。
気づいたのは家に帰ってきて、
雪からのラインを見てからだった。
『2人の邪魔しちゃ悪いから
明日からお昼休み
俺は混ざらなくてもいいよ』
ラインで返事するのも
申し訳ないと思った亮輔は
機内モード設定にし、既読しないで
読んでないことにしようと作戦を立てた。
そうしたが、気になりすぎて
亮輔は眠れない夜をすごしてしまった。
お昼休みの合図だ。
雪は、どうにか亮輔の声掛けがあってか
学校に来ることができていた。
菊地雄哉対策としては、
雪と桜を2人の時間を作らないことを
徹底しようと亮輔と桜が決めた約束だ。
雄哉に見られたら、また雪が標的にされて、
いじめがあってもおかしくない。
最善を尽くすにはそうするしかなかった。
まだ本当のことは言えずに、
亮輔は、桜とともに過ごすよう、
3人での機会を多くしたが、
その行動が雪にとっては
重くのしかかっていた。
屋上に3人で行こうと言うことになった。
雪は違和感でしかない。
どうして交際している亮輔と桜の間に
自分が入らないといけないのか。
そう感じながら、
居場所がなくなるよりいいかと
お弁当を持ちながら、
2人の後ろを着いていく。
「雪、大丈夫だった?
ずっと休みだったから。
ラインの返事やっと返してくれて
嬉しかった。
スタンプだけでもね。」
桜は笑って話しかけてくれた。
「う、うん。
スタンプくらいなら送れるよ。
気の利いた言葉送れなくてごめんね。」
「ううん。そんなことない。
いいの。無理しないで。
今日のお昼はお弁当?」
「そう。
何か、母さんが久しぶりに
学校行くって言ったら、
気合い入れて酢豚作ったって
これは持っていかないとね。」
「優しいね。
お母さんも雪も。
いいなぁ。」
「そうかなぁ。
母さんは弁当屋のパートしてるから
慣れてると思うけどね。」
「お家で作るのと
仕事で作るって違うと思うよ。」
「まぁ、確かに。」
「親子愛だね。」
「そういう考え方あるね。」
桜はその話を聞いて、
笑顔が絶えなかった。
「雪、俺の話はしないわけ。
ノートが綺麗だったとか
ノートの字が綺麗だったとか
ノートの金額が高かったとか…。」
ベンチに座って、手招きする亮輔が
話し出す。
「それ、全部ノートの話じゃんか。
悪かったよ。助かりました。
ノートに綺麗に板書していただいて、
高級なノートならば、払いますよ。
いくら?」
財布のファスナーを開ける。
「そんなのいらねぇよ。
しっかり学校来てもらえれば
何もいりません、俺は。」
「徳を積むねぇ、亮輔くん。」
「おう、雪のためならいくらでもね。」
「ちょっと待って、そこまでする理由は
一体なんなの?」
桜が聞く。
「聞きたい?」
「うん。」
「……。」
雪は黙ったまま、弁当を食べ始める。
「ひ・み・つ。」
「そこまでして、秘密なの?」
「だろうと思った。」
「予測してたのか。
さすがは雪だな。
俺は、雪だから。
それ以上でもそれ以下でもない。
勘違いするなよ?
ボーイズラブではないぞ。」
「でもなんでそこまでしてくれるのか
まじで気になるけどな。
俺、亮輔のために何もしてないけどな。」
「存在そのものなんじゃない?
お母さんみたいだね、亮輔くん。」
「雪よ、こっちにおいで。」
女神のような態度を見せつけた。
「いかねぇよ。誰が行くか。」
照れ隠しのように突っ込んだ。
桜は笑いが止まらなかった。
3人で過ごすのも悪く無いなと
思い始めた雪だった。
亮輔は桜と交際している話は
嘘だったことを言うのを
すっかり忘れていた。
気づいたのは家に帰ってきて、
雪からのラインを見てからだった。
『2人の邪魔しちゃ悪いから
明日からお昼休み
俺は混ざらなくてもいいよ』
ラインで返事するのも
申し訳ないと思った亮輔は
機内モード設定にし、既読しないで
読んでないことにしようと作戦を立てた。
そうしたが、気になりすぎて
亮輔は眠れない夜をすごしてしまった。