暴君御曹司のお気に入り
「あーお腹いっぱい!!!」

レストランを出た後、私たちはイルカショーを見に行くことにした。

「お前はイルカショー見たことあるか?」

「あるわ、庶民なめんな。逆に綾川は?」

「もちろんあるぞ。家にプロの飼育員とプロのイルカを呼んで披露させたんだ。何回もな」

謎のマウントを取ってくる綾川に私は辟易した。

「それよりこの俺が名前で呼ぶことを許可してやったのに、遠慮するなよ」

「遠慮っていうか、、、」

だらだらと話しながら歩いているうちにショーの会場まで着いたため、最前列に座る。

「私、最前列は初めてかも」

「おれのおかげだぞ」

「はいはい、ありがとう」

大分綾川の対応に慣れてきた私は、イルカの登場をワクワクしながら待った。
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