暴君御曹司のお気に入り
パーティの幕開け
あのデート(?)から2週間が経った。

とうとう今日はあいつに招待されたパーティーに行く日だ。

だと言うのに、、、

「ぎゃー!!!!!寝坊!!!」

ベッドから飛び降りた私の目線の先には、壁に掛けられた時計。
針が指しているのは10時半。

約束していた時間は11時。

この前待ち合わせていた駅まで来るようにとL〇NEで指定されていた。

「絶対むり!!!絶体絶命!!」

それに今気づいたことだがパーティに着て行けるような服など持っていない。

洋服箪笥をひっくり返す勢いで覗き込むが、以前通販で大量に購入したハーゲン〇ッツがプリントされたTシャツしか出てこなかった。

過去の自分が憎くなる。

「お母さん!ドレス貸して!!!!」

藁にも縋る思いでリビングにいた母に泣きつくが、案の定眉を顰められた。

「ドレス?無いわよそんなもの」

そんなことより部屋の片付けはしたの?とお小言が始まりだしてしまったので、慌てて適当なTシャツを着て外に飛び出す。

その勢いで駅まで走り、改札を抜け、ホームを駆けて電車に飛び乗った。

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