暴君御曹司のお気に入り
さよならリムジン
綾川の言葉に何も言えないまま、出口を通り抜けた。
出口を出るとそこには見慣れたリムジンが止まっていて、助手席には竹岩さんもいた。
私たちの姿を見て、安心した様な表情を見せる。
絶対綾川はここに来ること、めちゃくちゃ止められたんだろうな。
でも来てくれた。
「綾川、ありがとう」
彼の耳に届くか届かないかくらいの小さな声でそう呟く。
綾川は私を見て、何も言わずにふっと笑った。
そんな綾川の今まで見たことがない様な知らない笑顔に胸が締め付けられるのを感じた。
「早く乗れよ」
綾川がリムジンのドアを開けて、私を中に押し込む。
「お願いします、、、」
そう言って運転手さんに軽く礼をする。
もう何度も乗らせてもらったこの車だけど、これが最後かもしれない。
何故だか分からないけど、私は心の中でそう思った。
手早く頬の傷の応急処置をしてもらった後、心なしかリムジンの中の空気が重い気がして「あ、そういえば何で私が誘拐されたって分かったの?」と慌てて綾川に聞いた。
「竹岩がお前にも1人見張りつけてたんだよ。念には念をって」
俺は知らなかったけどな、と綾川が息を吐いた。
「竹岩さんが、、、?」
有難いような、なんか少し怖いような。
けど今回はそれが吉と出たのだ。
「ありがとうございます!!竹岩さん!」
命の恩人と言っても過言では無い程の存在に、私は勢いよく頭を下げた。
そんなことをしているうちにいつのまにかリムジンは見慣れた住宅街へと入っていっていた。
出口を出るとそこには見慣れたリムジンが止まっていて、助手席には竹岩さんもいた。
私たちの姿を見て、安心した様な表情を見せる。
絶対綾川はここに来ること、めちゃくちゃ止められたんだろうな。
でも来てくれた。
「綾川、ありがとう」
彼の耳に届くか届かないかくらいの小さな声でそう呟く。
綾川は私を見て、何も言わずにふっと笑った。
そんな綾川の今まで見たことがない様な知らない笑顔に胸が締め付けられるのを感じた。
「早く乗れよ」
綾川がリムジンのドアを開けて、私を中に押し込む。
「お願いします、、、」
そう言って運転手さんに軽く礼をする。
もう何度も乗らせてもらったこの車だけど、これが最後かもしれない。
何故だか分からないけど、私は心の中でそう思った。
手早く頬の傷の応急処置をしてもらった後、心なしかリムジンの中の空気が重い気がして「あ、そういえば何で私が誘拐されたって分かったの?」と慌てて綾川に聞いた。
「竹岩がお前にも1人見張りつけてたんだよ。念には念をって」
俺は知らなかったけどな、と綾川が息を吐いた。
「竹岩さんが、、、?」
有難いような、なんか少し怖いような。
けど今回はそれが吉と出たのだ。
「ありがとうございます!!竹岩さん!」
命の恩人と言っても過言では無い程の存在に、私は勢いよく頭を下げた。
そんなことをしているうちにいつのまにかリムジンは見慣れた住宅街へと入っていっていた。