暴君御曹司のお気に入り
2年後
今日の私はとびきりご機嫌だった。
何故なら、試行錯誤しながら1年半以上かけて作った私のアイスが今日ようやく発売されるからだ。
いや、私たちのアイスが、だ。
『午後7時にグランドホテルに集合だからよろしく』
京極くんからのLI〇Eを眺め、にんまりする。
私たちのアイス発売記念にパーティーを開くことになったのだ。
京極くんの知り合いがたくさん来てくれるらしい。
今から2年ほど前、綾川ロスを和らげるために商品開発の誘いを受けた私は虚しさを紛らわすためにアイス作りに没頭した。
暇な時は余計なことをいろいろと考えてしまうため、アイス作りをしている時以外は勉強に専念した。
おかげで第1志望の大学に見事合格でき、それからは忙しい授業の合間を縫って京極くんのところへとせっせと足を運んだ。
留学した綾川に今では感謝しているほどだ。
「ついに私のアイスが発売されるなんて夢みたい、、、」
ときめく胸を抑え、自室の洋服棚を漁る。
大学入学と同時に一人暮らしを始めたせいで家はとても汚いが、毎日見ないふりをしている。
3日前に床に脱ぎ捨てたパーカーを横目に、私は棚からパーティードレスを引っ張り出した。
大学生になり化粧を覚え、私もそれなりに美容に気を使い始めるようになった。
最近なんて見知らぬ男子から言い寄られるほどだ。
淡いブルーのパーティードレスを身につけて鏡の前に立つと、何処に出しても恥ずかしくない超絶美人な自分と目が合い、思わず照れてしまった。
「今日のパーティーでも何人から求婚されることやら、」
とまあそれはさすがに冗談だが、今日のパーティーの主役である私が遅刻してはシャレにならないので、ナルシストタイムもほどほどに家を出た。
何故なら、試行錯誤しながら1年半以上かけて作った私のアイスが今日ようやく発売されるからだ。
いや、私たちのアイスが、だ。
『午後7時にグランドホテルに集合だからよろしく』
京極くんからのLI〇Eを眺め、にんまりする。
私たちのアイス発売記念にパーティーを開くことになったのだ。
京極くんの知り合いがたくさん来てくれるらしい。
今から2年ほど前、綾川ロスを和らげるために商品開発の誘いを受けた私は虚しさを紛らわすためにアイス作りに没頭した。
暇な時は余計なことをいろいろと考えてしまうため、アイス作りをしている時以外は勉強に専念した。
おかげで第1志望の大学に見事合格でき、それからは忙しい授業の合間を縫って京極くんのところへとせっせと足を運んだ。
留学した綾川に今では感謝しているほどだ。
「ついに私のアイスが発売されるなんて夢みたい、、、」
ときめく胸を抑え、自室の洋服棚を漁る。
大学入学と同時に一人暮らしを始めたせいで家はとても汚いが、毎日見ないふりをしている。
3日前に床に脱ぎ捨てたパーカーを横目に、私は棚からパーティードレスを引っ張り出した。
大学生になり化粧を覚え、私もそれなりに美容に気を使い始めるようになった。
最近なんて見知らぬ男子から言い寄られるほどだ。
淡いブルーのパーティードレスを身につけて鏡の前に立つと、何処に出しても恥ずかしくない超絶美人な自分と目が合い、思わず照れてしまった。
「今日のパーティーでも何人から求婚されることやら、」
とまあそれはさすがに冗談だが、今日のパーティーの主役である私が遅刻してはシャレにならないので、ナルシストタイムもほどほどに家を出た。