暴君御曹司のお気に入り
「きょ、今日はパーティーに来て下さり、ありがとうございます!」
8時前になると、ホテルの前に高級車がどんどん停まりだし、お金持ちそうなおじさんやその子息などが入口を通っていった。
いざ人が集まってくると緊張感が増して心臓が破
裂してしまいそうだった。
「これでお客さんはほとんど会場に入ったと思う。紬ちゃんはステージの傍に待機しときなよ」
「う、うん、、、」
京極くんにそう言われた私は生まれたての子鹿のように震えながらステージの傍へと向かった。
会場を見渡すと、既にお客さんたちはシャンパンなどを片手に楽しそうに話しているのが見える。
この中に綾川もいるのだろうか。
さっきの件で怒って帰ってないといいけど。
プチリハーサルをしようとステージ裏に行く。
「、、、?なんですかこれ」
ステージ裏に行くと巨大なアイスタワーがあり、私は近くにいたスタッフに聞いてみる。
さっきステージ裏にいた時にはなかったものだ。
「松本製菓からの差し入れだそうですよ。ステージの上に飾ってほしいとのことです」
な、なんだと!?
私たちのパーティーを自分の会社の宣伝に使おうだなんて!
厚かましいにもほどがあると思ったが、大手の会社と友好的な関係を築くためにも、言う通りにステージにその巨大アイスタワーを乗せることにした。
それに松本製菓には以前アイス作りのアドバイスももらっている。
そのお礼ということにしておこう。
スタッフさんたちと協力してステージ上にタワーを運び終えた頃にはもうすぐパーティーの開始時間、という状態になっていて、私はプチリハーサルをすることができなかった。
少々腹は立ったが、これくらいのハプニングは予想の範囲内だ。
それに宣伝が終わったらこのアイス食べれるらしいし、、、。
ステージの巨大アイスタワーを見て「おお」とどよめく会場のお客さんたちをカーテンの裾から見下ろし、私は大きく深呼吸をした。
8時前になると、ホテルの前に高級車がどんどん停まりだし、お金持ちそうなおじさんやその子息などが入口を通っていった。
いざ人が集まってくると緊張感が増して心臓が破
裂してしまいそうだった。
「これでお客さんはほとんど会場に入ったと思う。紬ちゃんはステージの傍に待機しときなよ」
「う、うん、、、」
京極くんにそう言われた私は生まれたての子鹿のように震えながらステージの傍へと向かった。
会場を見渡すと、既にお客さんたちはシャンパンなどを片手に楽しそうに話しているのが見える。
この中に綾川もいるのだろうか。
さっきの件で怒って帰ってないといいけど。
プチリハーサルをしようとステージ裏に行く。
「、、、?なんですかこれ」
ステージ裏に行くと巨大なアイスタワーがあり、私は近くにいたスタッフに聞いてみる。
さっきステージ裏にいた時にはなかったものだ。
「松本製菓からの差し入れだそうですよ。ステージの上に飾ってほしいとのことです」
な、なんだと!?
私たちのパーティーを自分の会社の宣伝に使おうだなんて!
厚かましいにもほどがあると思ったが、大手の会社と友好的な関係を築くためにも、言う通りにステージにその巨大アイスタワーを乗せることにした。
それに松本製菓には以前アイス作りのアドバイスももらっている。
そのお礼ということにしておこう。
スタッフさんたちと協力してステージ上にタワーを運び終えた頃にはもうすぐパーティーの開始時間、という状態になっていて、私はプチリハーサルをすることができなかった。
少々腹は立ったが、これくらいのハプニングは予想の範囲内だ。
それに宣伝が終わったらこのアイス食べれるらしいし、、、。
ステージの巨大アイスタワーを見て「おお」とどよめく会場のお客さんたちをカーテンの裾から見下ろし、私は大きく深呼吸をした。