麗しの狂者たち【改稿版】





私は誰もいない校舎裏まで辿り着くと、声を上げながらその場で泣き崩れた。


何故こんなにも悲しいのだろう。


八神君の女性問題は今に始まったことではないのに。


何故こんなにも胸が痛いんだろう。


これでは亜陽君の時と全く一緒だ。


この絶望感も、敗北感も、全てあの時と何も変わらない。


それはつまり、私の気持ちは既にもう……。
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