麗しの狂者たち【改稿版】


「でも、八神君の言う通り、細かい理由なんてどうでもいいかも。今ならその気持ちがよく分かる」



好き。

とにかく、好き。

全部好き。


その飾り気のないシンプルな二文字だけで、全てが満たされていく。




そう確信すると、私達は何を言うわけでもなく、肩を寄せ合いお互いの体を抱きしめながら、静かに眠りについたのだった。
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