先輩と後輩の関係。
「誰々?」と、前のめりになっていく柚香。
一方でお酒を片手に余裕ぶってる龍生。
そんな中、私は単刀直入に『橘先輩』と伝えると2人して目を丸くして「は?」と言った。
うん、そうですよね。
数ヶ月前まであんなにボロクソ言っていたのに…
龍生と柚香の立場だったら私だって耳を疑いたくなる気がする。
「何?詳しく事情聴取しないと。好きなだけ?」
『今は、もう付き合ってるんだけど』
「「何だって?」」
と、2人して声がデカいから無駄に店に響いて恥ずかしかった。
『そんなに?』
「こっちのセリフなんだけど!何なのその進展」
『まぁ色々あって…』
「それで片付けるの禁止」
「色々を詳しく!」
色々を話し始めたら、キリがないし…話せないことがありすぎて難しすぎて話せないんだけど…
これに関しては舜くんに責任もって話して欲しい。
『今度4人でご飯食べた時に舜くんに聞いて欲しいんだけど』
「緊張して聞けない」
「凛から付き合おうって言ったの?」
『ん〜』
「どっちも好きだったっていうやつ?」
『なんか雰囲気で?』
「雰囲気で付き合うことあるの?」
『あるんだよね〜』
と、逃げてもこの2人からは逃げられない。
けど、流石に身体の関係だったとは言えず、そこらへんは濁すしか方法が見つからなかった。