先輩と後輩の関係。
膝に頭を伏せて考え事をしていたら、だんだんと頭があげられなくなってしまって…
どうしようかと思ってたら、
突然「GPSつけるか?」と、誰かの声が聞こえた。
なんの話?
一瞬で怖くなって、顔を上げると隣にいた舜くん。
何でここにいるんだろう…
なかなか状況が掴めずにいるけど、これは紛れもなく、現実だよね。
「会いたくなかった?電話も出たくないくらい?」
『そう』
「俺は会いたかったけど」
そう言って、私の手に絡ませてきた舜くんの手。
正直、涙が止まらなくて…
何で、こんなに涙が出るかわからないけど…
安心したのかな。嬉しかったのかな。
『最低な男だよ、本当』
「俺が?」
『自分がどれだけ思われてるか自覚した方がいいよ』
「自覚したところで…」
『不細工になってみたら?』
「イケメンすぎて困る?」
『そういうところがうざいんだよ』
と、繋いでいた手を離して私の力いっぱいにパンチをすると「痛い」と言って羽交いじめされた。
そのまま、私は舜くんの膝に倒れ込んだ。
ついでに、舜くんのズボンで涙を拭いてあげた。
『こっちこそ痛いの!謝って』
「そっちがやってきたんだから、凛が謝れし」
『いいから、早く謝って』
鬼の形相をイメージして舜くんを見ると逆効果で、突然キスしてきた奴。
これで許されると思ってるのか…
許すもんか!
と、思ってたけど…久しぶりのキスに力が抜けてしまった。
悔しい。