先輩と後輩の関係。
最後の最後まで、柚香と龍生は一緒にいてくれて…柚香に関してはずっと手を握ってくれていた。
あれから、数時間後に手術は無事終わったけど、一向に目は覚ましてくれなかった。
舜くんは集中治療室にいるから、私は会えず…
お父さんとお母さんもずっと一緒にはいられないらしくて…一度帰るとのことだった。
「みんな、明日も仕事だよね?目を覚ましたらすぐ連絡するわ。安心して待ってて」
『待ってます、その時はすぐ来ます。』
「うん、ありがとう。またね」
と、
病院を去って行ったお母さんとお父さん。
私まで去ったら、舜くんは寂しくないのかな…
考えたらキリがなくて…すぐには帰らず粘ったけど、看護婦さんに怒られて帰宅するしかなくなってしまった。
柚香と龍生は家まで送ってくれて、それに家の中に入って話をしてくれた。
「泊まる?」
『大丈夫、1人でいられる。2人、今日出かける予定だった?ごめんね』
「出かける予定もなかったし、謝ることじゃないし」
『ありがとう』
「泣いてもいいけど、変なことは考えない!いい?」
『うん、大丈夫』
「明日、出勤するよね?」
『うん、ちゃんと出勤します』
と、
柚香と龍生の前で誓った。
その後、2人は帰って行った。
もう、この2人がいなかったら私はどうなってただろう。
ほんとに感謝しきれないくらい感謝している。
1人になった今、やっぱり思い出すのは舜くんのこと。
悲しくて悲しくて、涙が止まることを知らない。
何で、こんなことになってしまったんだろう…