先輩と後輩の関係。
お酒が進んでいくのと同時にみんなのテンションが上がって行き少し気まずくなってきた。
柚香も先輩の方に行っちゃって…私は結局、1人。
近くにいなくて心細い気はするけど、楽しそうな柚香と龍生を見ると微笑ましくなる。
私はそろそろトイレに行って、帰ろうかな。
何て、思いながら興奮気味の集団を見ていた。
「凛、おいでよ〜」と、早々に柚香に誘われ、気まずすぎて『トイレ行ってくる』と逃げてきた。
便座に座って落ち着く自分。
泣いてばかりの自分が嫌で気分転換に来てみたけど、やっぱり私にはまだまだその元気はないみたい。
このままだと変に気を使わせてしまうし、迷惑もかけちゃうし…帰ろうと決意して戻った。
トイレから出た瞬間から聞こえてくる声。
賑やかな職場で、楽しい職場で、その場にいられる私は幸せだと思う。
でも、戻った瞬間に頭が真っ白になってしまった。
それに、戻ったことを後悔して涙が出そうだった。
なぜ、ここに舜くんがいるんだろう…
みんなに囲まれていて、私には気づいてなさそうだけど…
またここで立ち直れなくなりそうだから、気づかれるうちにカバンを持ってその場を立ち去った。
何がしたいの?私を泣かせたいのだろうか。
ずっと、舜くんのことを思って苦しむ人生を歩めばいいのかな。
ごめん、もう無理だよ。