先輩と後輩の関係。





夢?夢であって欲しい…

これが現実なら、私はもう受け入れることができないから…





『何で来たの?』

「途中で帰っただろ?」

『関係ないから…』

「お店でも素っ気ないし…もう目を合わせたくないくらい嫌いになったか?」






私がどれだけ苦しんでいるか知らないくせによく言えるよね…



嫌いになってたら、どれだけ楽だったか…

誰よりも恋愛経験はあるはずなのに、女心を知らないのね。




最低なやつだ。





『…もう帰って』



と、玄関を閉めようとしたけど…颯爽と止められて急に玄関に入ってきた。




その上、その場に座った舜くん。




ただの不法侵入じゃん。

強引さは今もご健在だったみたい。






「悲しい思いさせるのが嫌で距離おこうって言ったけど、お前と離れるのは難しいな」

『今更何?』

「また一からやろう」





そう言って、舜くんは私の腰に手を回して顔を近づけてきた。





我慢できずにその場で泣いてしまった。






「凛、泣かないで」





泣かせてるのは誰なの?と、言ってあげたいけど…話す余裕もなく、ひたすら涙が出てくる。




止まることを知らない。

いつになったら止まるんだろう…





このまま、また過呼吸になって酷い姿を見られて嫌いになられて別れるのかな。





もう、やめたい…






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