優しい犯罪




「おじさん、すみません。つかぬことをお聞きしても良いですか?」


「…!?おい。ちょっと、やばいんじゃないか?逃げた方が…」


「いや。ここはあいつを…」





私の呼びかけに反応はしてくれたけど、私の顔を見るなり二人ともとても驚いていて、地獄に人が送られるのは珍しいものなんだろうかと不安になる。




二人で相談を終えると、ゴミ袋を持ったまま髭が生えていないおじさんが私に近づき、肩あたりの服を掴んで立たされた。



< 10 / 296 >

この作品をシェア

pagetop