優しい犯罪




あぁ。やっぱり始まる。


でもこれは私が悪いから、やめてほしいなんて言っちゃダメだ。



小さく頷いて、衝撃の準備に備える。




「…心配したよ。顔真っ赤にして倒れてるんだから。起きて良かった」




おじさんの手は私の頭に。


でも衝撃じゃなくて、乗せられただけだった。


しかも優しく、温かい。





心まで。



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