優しい犯罪




相方に冷たく突き放されて、あの時の情景がフラッシュバックした。



可愛がっていた部下の裏切り、俺に向けられる社員全員からの白い目。





「あれは忘れたい。だから立ち向かって、解決する」


「じゃあ情は消せ」





また冷たい言葉を吐き捨てて、資料に目を落とす。


俺らが解決したいことと、少女は関係ないことを分かって欲しくて、相方の肩を掴んだ。


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