優しい犯罪




「優衣。ちょっと良い?」



料理が終われば、行きたいところがある。




「何ですか?」


「行きたいところがあるんだけど、優衣も来る?」


「行きたいところ…どこですか?」


「いや、それは言えないかな。お楽しみ」





俺はワクワクして聞いたつもりだったけど、目的地が分からない外出は優衣には怖かったようで、首を横に振られてしまった。




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