優しい犯罪



とりあえず私は殺されないようで、燃えている木のすぐそばにあったソファに座らされる。


隣におじさんも座ると、私の顔の傷を見て目を見開いた。




「俺…こんなに殴った?」


「いや、これは…。家で転びました」


「家で転んで、こんなになるか?転び方下手くそ?」





苦しい言い訳なのは分かっているけど、これしか思い浮かばなかった。


正直に母親に殴られたとは言えず、咄嗟に出た言い訳。



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