優しい犯罪




おじさんが近くに居ることは分かっている。母親は居ない。


こんなふうになった私を落ち着かせようとしてくれているおじさんに謝りたいのに、すぐにまた母親が頭に浮かぶ。


私を殺そうと近づく母親。でも近くにはおじさん。




きっと謝っているのも、おじさんに謝っていることには気づかないよね。



おじさんに謝りたいのに、さらにそれも申し訳なくて。



< 180 / 296 >

この作品をシェア

pagetop