優しい犯罪




「怖かったです…。すごい怪しまれてる気がして、嘘はついたけど上手くいったかは分からないし…」


「よく頑張ったな。ごめんな。やっぱり連れて行けば良かった」




無理に言い聞かせて、近くに居てもらった方がすぐに守れたのに。

たった数時間でも優衣を守れなかったのが悔しくて、申し訳なくて。



「…おじさん、苦しい」



でも無事でここに居てくれることも嬉しくて、思わず強く抱きしめてしまった。



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