優しい犯罪




「優衣強くないか?初めてじゃないな?」


「初めてですよ。やったことないもん」


「上手いな。おじさん負けるわ」





優衣がこの家に住んでもうすぐ一ヶ月になるけど、段々優衣の言葉がくだけてきて、俺に対してタメ口で話してくれることが嬉しい。


優衣は無意識みたいだけど、本当に親戚の女の子って感じで、瞬間的に怯えることも無くなった。




新しいことを教えても積極的に覚えようとしてくれるし、正しい愛情を注げば子どもはそれにちゃんと応えようとする。




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