優しい犯罪
浸かりすぎたようで、顔を茹蛸にして冷蔵庫から取った水を喉に通したら、毎日同じ水なのに今日の水は一層美味しく感じた。
リビングに顔を出すと、よく眠る少女の穏やかな顔が見える。
それにしても本当によく眠る。
俺がどれだけ忙しく動いていても、起きようとすることもなく、生きているか不安になるほど眠りは深い。
試しに頬を突いてみたけど、無反応だったので諦めてテレビのリモコンを手に取った。
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