貴方とは、もう御免。
橋本になだめられても一向に怒りが収まらない母。
「お母さん落ち着いて!ごめんってば!でも大丈夫!これ全部わたしの夢だから!夢なんだから恥なんてかかせてないよ!安心して!落ち着いて!」
バチーン!
頬に鈍い痛みが走る。
「なに言ってんのあんたは!全く!痛いだろ!あたしだってこんなの夢だと思いたいわ!」
ヒステリックに母が叫ぶ。
え。まって。本当に痛い。すごく痛い。
今までこんなに長くてリアルな夢は見た事がないし
確かに夢にこんな痛覚を覚えたことは無い。
「まって、お母さん!私は結婚して子供を産んだの。今日は子供の結婚式なんだよ!結婚式の最中で私は倒れたの!まだ目が覚めてない、これは夢なんだよ!」
シーン、とまた場が静まり返る。