貴方とは、もう御免。
そう!確かに、幸せな日々はあった!
あったのだけれど……

それでも私の頭の中は一刻も早くこの人と離れたい
離婚したい。それでいっぱいなのだ。

でもね、きっかけは些細なよくある話だった。

子供が産まれて目まぐるしい育児の日々。

当時独立して会社を起こしたばかりで
仕事が忙しく、産まれてたての我が子なんかに
構っていられないくらいだった夫。

当時は家庭を守ってこそ女、とういう風潮もあってか
そんなのは全く気にしていないつもりだった。
家の事、子供の事は全て1人でこなしてきたし
それが当たり前。
その分、夫は家族の為に
汗水ながして頑張ってくれている。と
尊敬までしていた。

でもね
少しずつ確かに、私の何かがすり減っていたんだ。

莉緒の成長を共に分かち合えない切なさ
すれ違いの日々、
育児の苦労を一緒に分け合えない辛さ、
0時超えてやっと家に帰ったかと思えば
そこら中に脱ぎっぱなしの夫の衣類、
シンクにさえ運んでもらえずに
食卓に放置の食器。

本当によくある話。夫婦のあるある。

それでも尊敬していたし
愛されていたし、愛していた。

決定的なのは夫に別の女性の影が見え始めてから。
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