【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。
その場に跪いて、コルネリアさまのお顔を覗き込んだラインヴァルトさまが、そう問いかけられた。
コルネリアさまがぎゅっと手を握ったのが、私にも見える。
「当たり前、ですわ。……だって、ラインヴァルト殿下よりも好きになれるお人が、いなかったのですもの」
「……そうか」
そこで、会話は打ち切られた。ラインヴァルトさまが立ち上がって、私のほうに歩いてこられる。
けど、途中で止まって、コルネリアさまのほうに視線を向けられた。
「だが、テレジアを傷つけたことは、許しがたい。傷害罪を咎めないのは、問題だからな」
「……はい」
「というわけで、三日間の自宅謹慎。あと、適当に奉仕活動でもしろ。……それで、いい」
「……え」
「勘違いするな。昔のよしみ。あとは、テレジアがあぁ言ったからだ」
ラインヴァルトさまはそこまで言うと、私の真ん前に立たれた。その後、ふっと口元を緩められる。
「行くぞ、テレジア」
彼はそうおっしゃると――足首を痛めた私のことを、横抱きにした。
(……え?)
突然の行動に、頭がついていかない。目をぱちぱちと瞬かせていれば、ラインヴァルトさまは「落ちるぞ」と注意をしてこられる。い、いや、そういうことじゃなくて……!
コルネリアさまがぎゅっと手を握ったのが、私にも見える。
「当たり前、ですわ。……だって、ラインヴァルト殿下よりも好きになれるお人が、いなかったのですもの」
「……そうか」
そこで、会話は打ち切られた。ラインヴァルトさまが立ち上がって、私のほうに歩いてこられる。
けど、途中で止まって、コルネリアさまのほうに視線を向けられた。
「だが、テレジアを傷つけたことは、許しがたい。傷害罪を咎めないのは、問題だからな」
「……はい」
「というわけで、三日間の自宅謹慎。あと、適当に奉仕活動でもしろ。……それで、いい」
「……え」
「勘違いするな。昔のよしみ。あとは、テレジアがあぁ言ったからだ」
ラインヴァルトさまはそこまで言うと、私の真ん前に立たれた。その後、ふっと口元を緩められる。
「行くぞ、テレジア」
彼はそうおっしゃると――足首を痛めた私のことを、横抱きにした。
(……え?)
突然の行動に、頭がついていかない。目をぱちぱちと瞬かせていれば、ラインヴァルトさまは「落ちるぞ」と注意をしてこられる。い、いや、そういうことじゃなくて……!