【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。
第5話
けど、やっぱり。私だけでは、解決策は見つかりそうになかった。
(王妃殿下の言動を思い出そうにも、全部を完璧に覚えているわけでもないし……)
そうなれば、これを証拠にするのは難しいと思う。そもそも、物証がない。この状況では、誤魔化されて終わりだろう。
「……明日、ね」
あっという間に日は流れて、明日、私はここを出て行かねばならない。
ラインヴァルトさまとは一日一度、連絡を取り合っている。が、それだけ。……それ以外は、なにもしていない。
お顔を見ることも出来なくて、声を聞くことも出来ない。彼が綴った文字を目で追うことしか出来ない。
「本当、いつの間にこんなにも好きになってしまったのかしら……」
ぽつりとそう言葉を零す。
いつの間にか、ラインヴァルトさまに心を奪われていた。
だって、初めの頃ならば。傷ついていたところを優しくされたから……で、納得できた。
なのに、会えないうちに気持ちはしぼむどころか、どんどん膨らんでいく。
本当に認めるしかない。私は、彼に完全に恋をしている。
(今までもそうだと思っていた。……でも、今。それは、確かなものになった)
そう心の中で呟いて、私は書き物用の机に突っ伏す。……ラインヴァルトさま。少しでも、お会いしたい。
(もちろん、無理だっていうことは、わかっているのだけれど……)
すぐにそう思いなおそうとして。……ゆるゆると頭を横に振った。
(王妃殿下の言動を思い出そうにも、全部を完璧に覚えているわけでもないし……)
そうなれば、これを証拠にするのは難しいと思う。そもそも、物証がない。この状況では、誤魔化されて終わりだろう。
「……明日、ね」
あっという間に日は流れて、明日、私はここを出て行かねばならない。
ラインヴァルトさまとは一日一度、連絡を取り合っている。が、それだけ。……それ以外は、なにもしていない。
お顔を見ることも出来なくて、声を聞くことも出来ない。彼が綴った文字を目で追うことしか出来ない。
「本当、いつの間にこんなにも好きになってしまったのかしら……」
ぽつりとそう言葉を零す。
いつの間にか、ラインヴァルトさまに心を奪われていた。
だって、初めの頃ならば。傷ついていたところを優しくされたから……で、納得できた。
なのに、会えないうちに気持ちはしぼむどころか、どんどん膨らんでいく。
本当に認めるしかない。私は、彼に完全に恋をしている。
(今までもそうだと思っていた。……でも、今。それは、確かなものになった)
そう心の中で呟いて、私は書き物用の机に突っ伏す。……ラインヴァルトさま。少しでも、お会いしたい。
(もちろん、無理だっていうことは、わかっているのだけれど……)
すぐにそう思いなおそうとして。……ゆるゆると頭を横に振った。