【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。
お茶会の翌日。
私は、王城の中庭で一人ベンチに腰かけていた。
今日のドレスは簡易的なもので、そこまで煌びやかではない。ラインヴァルトさまがご用意されたドレスの中でも、一番の軽装。
多分、ドレスというよりはワンピースみたいなものだと思う。
「……このまま、避け続けるわけにはいかないわよね」
小さくそう呟く。
ラインヴァルトさまを避け続けることは、出来ない。かといって、お顔を合わせることも、現状出来そうにない。
昨日のことを思い出して、胸がずきんと重く痛む。……でも、それに気が付かないふりをする。頭をゆるゆると横に振って、私は何度か深呼吸をした。
「私よりも、コルネリアさまのほうが、歓迎されるんだわ」
言葉にして、なんだか情けなくなる。
けれど、それは真実。紛れもない、現実。
きっと、私がどれだけ頑張っても、彼女には勝てないだろう。
自分自身にそれを言い聞かせて、空を見上げる。青々とした空は、雲一つない。照り付ける太陽は、なんの悩みもないのだろう。……羨ましい。心から、そう思う。
「……やっぱり、修道院に行こう」
しばらくして、自然とそう言えた。
私は、王城の中庭で一人ベンチに腰かけていた。
今日のドレスは簡易的なもので、そこまで煌びやかではない。ラインヴァルトさまがご用意されたドレスの中でも、一番の軽装。
多分、ドレスというよりはワンピースみたいなものだと思う。
「……このまま、避け続けるわけにはいかないわよね」
小さくそう呟く。
ラインヴァルトさまを避け続けることは、出来ない。かといって、お顔を合わせることも、現状出来そうにない。
昨日のことを思い出して、胸がずきんと重く痛む。……でも、それに気が付かないふりをする。頭をゆるゆると横に振って、私は何度か深呼吸をした。
「私よりも、コルネリアさまのほうが、歓迎されるんだわ」
言葉にして、なんだか情けなくなる。
けれど、それは真実。紛れもない、現実。
きっと、私がどれだけ頑張っても、彼女には勝てないだろう。
自分自身にそれを言い聞かせて、空を見上げる。青々とした空は、雲一つない。照り付ける太陽は、なんの悩みもないのだろう。……羨ましい。心から、そう思う。
「……やっぱり、修道院に行こう」
しばらくして、自然とそう言えた。