せんせい あのね、 *ココロもカラダも編*
「せんせいっ、せ…んせっ」
咲の中にいれていくたびに、彼女は俺を求めるように声を発した。
それがひどく嬉しくて、でも物足りなくて言った。
「咲、こんなときくらい、
名前で、呼べ…っ」
その言葉に咲は一層顔を赤く染めた。
そして小さく消えてしまいそうな声を、出した。
「し、晋…、さんっ…」
初めて彼女が口にした俺の名前。
ただ名前を呼ばれただけ
それだけなのに
自分の名前が、初めて素晴らしいものに思えた。