せんせい あのね、 *ココロもカラダも編*






「んじゃ、
 早速いただくわ」



と俺は咲に言い、ケーキにフォークを刺し一口食べた。


味はというと、予想以上に美味くて結構驚いた。


そのことを彼女に伝えると、嬉しそうに笑った。




だが、ふと彼女の手を見て、俺はまた驚いた。


手を繋いで、このマンションにきた道のりの間、彼女は手袋をしていたから気づかなかった。





彼女の手は、



絆創膏で覆われていた。




中3の、あの時みたいに。







< 36 / 158 >

この作品をシェア

pagetop