せんせい あのね、 *ココロもカラダも編*
大切な人
*荒田 晋side*
「ん、カフェオレ」
今さっき淹れたばかりの、白い湯気が立つそれが入ったコップを咲の前に差し出すと、「ありがとうございます」と礼を言い、受け取った。
咲と会うのはクリスマス以来だ。
最近ずっと、大学が忙しく会える時間があまりなかった。
申し訳なくてその事を咲に謝ると、
「大丈夫ですよ。
大学が忙しいのなら
しょうがないことですし…
でも…、やっぱ
少し淋しいです。
だから、今日みたいに
会えるときにいっぱい
先生を近くに
感じておきたいです…」
なんて可愛いことを言うもんだから、堪らなくなって抱きしめた。