捨てられ令嬢ですが、一途な隠れ美形の竜騎士さまに底なしの愛を注がれています。
「だから、いろいろと考えて休むことにしたんです」
「どれくらいの間、お休みしているのですか?」
「一応三ヶ月休みを取ることになっていて、今は二ヶ月目ですね」
……想像以上に長い期間だった。
「まぁ、俺、実家が事業を手掛けてまして。実家の事業の手伝いをして、今は暮らしています」
「へぇ……」
素直に感心する。だって、この人、頑張っているんだなぁって思ったから。
「あぁ、そういえば。メリーナさんは、好きなものとかありますか?」
突然話題が急転換する。驚いて彼の顔を見上げる。長い前髪の所為で、表情は見えない。あと、周囲が暗いのも関係していると思う。
「好きなもの、ですか……?」
「はい。食べ物でも、飲み物でも。あとはデザインとか、色とか……」
どうして、そんなことを聞くんだろうか。
そう思う私に、ヴィリバルトさんは「へ、変な意味はないですよ……!」と慌てて付け足す。
いや、慌てられると逆に不信感が増すんだけど……。
「そうやって慌てられるっていうことは、なにか企みでもあるんですか?」
私は、そう問いかけてみる。普段だったら、もう少し考えて言葉を口にしただろう。
だけど、今の私はほろ酔い気分。特に深く考えることはない。思ったことを、そのまま口に出してしまう状態だった。
「どれくらいの間、お休みしているのですか?」
「一応三ヶ月休みを取ることになっていて、今は二ヶ月目ですね」
……想像以上に長い期間だった。
「まぁ、俺、実家が事業を手掛けてまして。実家の事業の手伝いをして、今は暮らしています」
「へぇ……」
素直に感心する。だって、この人、頑張っているんだなぁって思ったから。
「あぁ、そういえば。メリーナさんは、好きなものとかありますか?」
突然話題が急転換する。驚いて彼の顔を見上げる。長い前髪の所為で、表情は見えない。あと、周囲が暗いのも関係していると思う。
「好きなもの、ですか……?」
「はい。食べ物でも、飲み物でも。あとはデザインとか、色とか……」
どうして、そんなことを聞くんだろうか。
そう思う私に、ヴィリバルトさんは「へ、変な意味はないですよ……!」と慌てて付け足す。
いや、慌てられると逆に不信感が増すんだけど……。
「そうやって慌てられるっていうことは、なにか企みでもあるんですか?」
私は、そう問いかけてみる。普段だったら、もう少し考えて言葉を口にしただろう。
だけど、今の私はほろ酔い気分。特に深く考えることはない。思ったことを、そのまま口に出してしまう状態だった。