イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない


 ベッドに横たわるわたしの後ろから、一堂くんがぎゅうっと抱きしめてくる。


 背中から一堂くんの体温が直に伝わってきて、ドキドキする。


「今日依茉に会えなくて俺、めちゃめちゃ寂しかったんだから」


 腰に回された彼の手に、力がこもる。


 一堂くんも、寂しいって思っててくれたんだ。


 わたしも、本当は……。


「……しかった」

「え?」

「本当はわたしも、今日学校で一堂くんに会えなくて寂しかった」

「……何それ。そんな可愛いこと言われたら、離したくなくなるんだけど」


 わたしは一堂くんにくるっと身体を彼のほうへと向かされ、一堂くんと目が合いドキッとする。


「ただでさえ今日の依茉ちゃん、髪ひとつに結んでて可愛いのに」


 わたしの髪の毛を後ろ手で軽く梳くと、一堂くんの唇がチュッとわたしの額に落とされる。


「……好きだよ、依茉」


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