イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない
だけど、初めて見る依茉の怒った顔は可愛くて。
バカな俺は、彼女の怒った顔をもっと見てみたいと思ってしまった。
そして、依茉に少しでも自分のことを覚えて欲しい一心で、ガキみたいにあんな嫌なことを沢山言ってしまった。
依茉の前から去ったあとすぐに自分の言ったことを後悔して、依茉にやっぱりちゃんと謝ろうと思って、俺は走って公園に戻ったけど。
そこに、依茉の姿はもうなかった。
『ごめん、依茉。ごめん……』
俺の小さな呟きは、もちろん彼女に届くことはなかった。