イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない


 有働くん、困ってる……。好きなバスケができなくなるなんて嫌だよね。


「ねぇ、一堂くん。有働くんもせっかく頼んでるんだし。赤点をとって部活停止になったら、可哀想だよ」

「依茉……」

「だから、今回は皆で一緒に勉強しよう? 2人も良いけど、3人のほうがもっと頑張れるだろうし。ねっ?」

「やっぱり依茉は、優しいな。依茉がそう言うのなら仕方ない……有働、いいよ」

「ありがとうございます! 西森さんもありがとう!」


 こうして、週末は一堂くんの家でテスト勉強をすることになったのだけど……。



 ───週末の勉強会当日。


 一堂くんが一人暮らしをしている高級タワマンにやって来たのは……わたしと有働くんだけでなく。


「お邪魔しまーす!」

「わー。一堂先輩の家って、めちゃくちゃ広い〜!」


 わたしの友達の杏奈と真織。そして……。


「依茉の友達ならまだしも、なんで三原まで俺ん家にいるんだよ」

「いやぁ。一堂グループの御曹司の住む家、僕も一度見てみたかったんだよね」


 クラスメイトの三原くんだった。


< 191 / 295 >

この作品をシェア

pagetop