イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない
わたしが顔を上げると、向かいの三原くんがじっとこちらを見ていた。
「……?」
わたしが首を傾げながら三原くんのほうを見つめると、爽やかに微笑んでくれたので、わたしもニコッと笑みを返す。
「ねぇ、西森さん。さっきからずっとシャーペンを持つ手が止まったままだけど、大丈夫?」
わたしが同じ問題のところでずっと止まっていたから、気にかけてくれたんだ。
「もしその問題が分からないのなら、僕で良ければ教えようか?」
そういえば三原くんって、高校から花城学園に来たけど。高校受験のときに、成績首位で合格したって噂を耳にしたなぁ。
「えっ、教えてもらっていいの?」
「もちろん」
「それじゃあ……お願いします」