イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない


 俺は星ひとつ見えない夜空の下を、黙々と歩く。


 交際を反対されてカッとなってしまう俺は、まだまだ子どもなのかもしれない。


 だけど、依茉のことを悪く言われて。別れろと言われて、腹を立てずにはいられなかった。


 俺は、何があっても彼女を手放したりはしたくない。


 怜央にも、せっかく依茉とのことを許してもらって、応援までしてもらえたんだ。


 俺は道端で立ち止まり、怜央とグータッチした拳をじっと見つめる。


 これからは、何があっても絶対に頑張るって、怜央に宣言したあの日決めたから。


 親がなんて言おうと、俺はこれからも依茉と一緒にいる。


 やっと依茉と付き合えたんだ。だから、彼女と離れたりなんか絶対にしない──。


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