イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない


「えっ?」


 すると慧くんは、わたしの肩に頭を預けてきた。


「けっ、慧くん!?」

「ごめん。ちょっとだけ……」


 この前、中庭で慧くんの実家のパーティーに誘われて。


 わたしが緊張しちゃったときも、こんなふうに慧くんの肩にわたしの頭をのせてもらって。


 慧くんが「大丈夫だよ」って、言ってくれたっけ。


 あのときと、今回は逆だなぁ。


 慧くんのふわふわの髪が首元に触れて、少しくすぐったいけれど。


 最近は慧くんと触れ合うたびに、彼を好きだって気持ちが大きくなる。


「慧くん、大好きだよ」

「俺も依茉のこと、すっげぇ好き」


 慧くんが、わたしの手に指を絡ませ繋いでくる。


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