イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない
それから学校では、小林くんのことを目で追いかける日が続いた。
小林くんはバスケ部員だから、放課後は毎日のように部活の応援に行った。
小林くんとは、3年間同じクラスになることはなかったけれど。
中学2年生のとき、バスケ部のマネージャーの女の子と仲良くなったことがキッカケで小林くんとも顔見知りになり、時々3人で話すようになった。
そしていつの間にか、廊下ですれ違ったときには、互いに挨拶を交わす仲にまでなることができた。
小林くんは、困っている人がいると放っておくことができないような優しい人で。
誰に対しても分け隔てなく、手を差し伸べてあげられる人。
そんな彼のことを、わたしはどんどん好きになっていった。
小林くんと、たまに話せるようになっただけでも十分だったけど。
小林くんは中学を卒業後、わたしとは違う高校に行くと噂で聞いたから。
最後に勇気を出して、告白しようと決めた。
そして今日、バスケ部のマネージャーだった友達にも協力してもらって。
学校近くのこの公園に小林くんを呼び出し、彼に告白したんだけど……見事に振られてしまったというわけだ。