α様は毒甘な恋がしたい
う~む。
さーて、どうするかなぁ。
ほっといてあげるのが『メンバー愛』なんだろうけど。
数日前から、戒ちゃんは表情を陰らせてばっかりで。
――心の痛みを、なんとか取りのぞいてあげたいな。
僕の中のおせっかい心が、ニョキニョキっと顔を出す。
僕たちは、2年以上も一緒に暮らしている仲。
戒ちゃんが自分の殻にこもっちゃった時の対処法は、心得ている。
ここまで辛そうな姿を僕に見せるのは初めてだから、効くかどうかは危ういとこだけど。
僕はあえて、戒ちゃんの真ん前へGO。
両手に持ったスティックを天井に。
大の字で、甲高い声を張り上げた。
「シャ~ボ~ン~だ~ま~ぁぁぁぁぁ!!!!」