α様は毒甘な恋がしたい
麗し系王子たちからのお誘い


 ☆美心side☆


 登校2日目の放課後になりました。

 2日目なんて言っても、まだ心臓がバクつきぎみ。

 初登校だった昨日は、午後にちょこっと教室に来ただけだったし。

 挨拶をしてすぐに帰っちゃったから、まだクラスになじめないのは当たり前だよね?


 「美心(みこ)ちゃんのお父様って、どんな会社を経営している方?」


 ……うっ。


 「七星(ななほし)って有名企業、この国にあったか?」

 「聞いたことないよねー」


 教室のど真ん中の席に座ったまま、わたし七星美心は硬直しています。

 20人ほどのクラスメイトに、一周囲まれた状態で。

 好奇な目が360度から突き刺さ去っているからなんだけど。

 極度の緊張に襲われ、腰まである髪の毛先までピンと張り詰めてしまっている。

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