腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー


真島(ましま)、風呂入れて」

「えっ、はい!」


 真島と呼ばれた好青年の男性は、バタバタと急かしくお風呂の準備をし出した。時折私をちらちらと見ながら、


「着替え、僕ので良かったら貸しますよ! えーと、下は……あっ、履いてないトランクスが……」

 着替えを準備してくれているようだ。



「俺の使ってない予備の新品があるから、それでいいだろ。服の下は……確か俺のタンクトップあったろ、真島ー!」


 暖は隣に響きそうな声で真島さんに話しかけている。暖のすぐ側にいる私は鼓膜が破れそうだ。


「暖、ありがとね。借りた物、ちゃんと買って返すから」

「いや、いい。それよりおまえ、その服脱げ。風邪ひくぞ」


 私の服を強引に引っ張る暖。


「ちょっ、大丈夫だって!」


 婚約者である尚人以外に裸を見られるわけにはいかない。


 ましてや、暖にだけは絶対に見られたくない。


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