腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー


 ◆


 暖は本当に私に手を出す気はないのだと、私に寝室のベッドを貸してくれることでそう察した。


 「頬、まだ痛かったら冷やして」と、保冷剤をタオルで包んで透明な容器に入れて持ってきてくれた。


 寝室にもアイスが入るくらいの小型の冷凍庫があり、そこに飲み物含め、予備を入れてくれた。至れり尽くせりで逆に申し訳ない。

「暖はどこに寝るの?」

「俺はリビングのソファーで寝る」

「ここで寝てもいいよ?」

「おまえ、分かってて言ってんのか? ここで寝たら間違いなく襲うぞ」


 「流れで抱かれようとすんな」と、額を軽くペシッと叩かれてしまった。

「暖にそばにいてほしい」

「そばにいてほしいは俺のセリフだっての。おまえの顔の痛みが引くまで何もしないって決めてんだし、煽んなよ」


 暖は女の私でも恥ずかしいと思うようなことを言ってくる。恥じらいというものがないのだろうか。


 私の頭を軽く撫でた後、ベッドが軋む音と一緒に暖がベッドの上に上がってきた。

 私の隣に寝転がるなり、まるで添い寝でもするかのように私の顔をジッと見る。




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