腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー


 リビングでコーヒーを飲んでいると、一時間も経たないうちにお手伝いさんが家にやってきた。


 大らかな雰囲気でとても優しそうな人だった。名前はふみさん。年齢は四十五歳で結婚していて子どもが三人いるらしい。


 「なんでも気軽にお申しつけくださいね」と言われ、ふみさんとリビングで少しだけお喋りすることになった。


 ふみさんは暖がここに越してきた当初からここで家政婦をしているらしい。


「それにしても、暖さんが女性を連れ込んだのは初めてみましたので、私は安心しました」


 本当に、この家には女の人を連れてきたことがないみたいだ。


 暖と結婚することを伝えると喜んでくれた。


 ふみさんと話していたら一時間があっという間に過ぎており、「私はお仕事に戻りますね」と、掃除道具を持つふみさんと一緒に、掃除を手伝う。


 暖は今頃、尚人とぶーちゃんに会っているのだろうか。


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