腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー
暖が専属のドライバーを雇ってくれたおかげで、私はノースエリアの暖の家に行ったり、休日はお手伝いさんのふみさんと出かけたりしていた。
そんな中、連絡が取れていない真島くんとショッピングモールでバッタリ会ってしまった。一人でショッピングをしに来ていたようだった。
「和歌さん、お久しぶりです」
真島くんは気まずそうな顔は見せず私に接してくれた。そして、ふみさんにも挨拶をしていた。ふみさんは私達に気を遣って「あちらにいますね」と、私達の元から離れた。
違う法律事務所で働くと言っていたが、もう働いているんだろうか。
「真島くん、この後時間ある?」
そう尋ねると、真島くんの顔色は暗い表情へと変わった。
「……はい」
何か思い悩み詰めていることがありそうだ。
真島くんと私の分でアイスコーヒーとアップルジュースを購入し、開いているテーブルへと座る。
「はい、これ真島くんの」
「ありがとうございます! お金……」
「ううん、いいの。真島くん、新しい事務所どう?」