腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー
事務所から戻ってきていた暖は、私のために朝食を準備してくれていた。
リビングに行くと、テーブルには美味しそうなサンドイッチとコーヒーが用意されていて、暖と一緒に朝食を頂く。
相変わらず美味しい。このサンドイッチも完璧だ。
「最近バタバタしててごめんな。明日も事務所休みだし、二日間ゆっくりしような」
暖の気遣いが本当にありがたい。お仕事も一生懸命頑張って、私のために尽くしてくれる。
「暖、いつもありがとう。今日と明日、ゆっくりしようね。私、ホテルについて調べてたんだけど、室内のお風呂も大きいみたいだよ」
そう言うと、暖の唇がニッと上がった。
「一緒入るか」
そういうつもりで言ったわけではないのに、暖はもうその気になっているようだ。
「いやだ、恥ずかしい」
「俺も恥ずかしい。でも一緒に入りたい。和歌の背中流したいし、俺の背中流してほしい。もっと夫婦っぽいことしたい」
まだ夫婦ではないけれど、夫婦と思いながら接してくれるのは、なんだかとてもほんわかしてしまう。
そして、やっぱり暖はお願いの仕方が上手い。こんなの断れない。