腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー
「暖、朝食作ってるの?」
「そう。和歌の飯もあるから。今日仕事?」
「うん。今日は九時から五時まで」
「昼、弁当なんだろ。弁当箱あるなら持ってこいよ。詰めてやる」
「ありがとう」とお礼を言う和歌。朝食の残りと、作り置きしておいた冷凍のハンバーグをレンジで温めたり等して弁当に詰める。
「暖、本当に料理できるんだね」
「見直した?」
「すごい、尚人は全然できなかったから」
また、尚人。口を開けば尚人、尚人。
俺を頼って電話を掛けてきてくれたはずなのに、尚人に心残りがあるみたいで良い気はしない。
「俺は尚人と違って料理も家事もするし、浮気しないんでね。金あるし、家賃光熱費食費も出せなんて言わねぇし、和歌には俺みたいな男が良いんじゃないでしょうか?」
「なんか、完璧すぎて怖い」