ラピスラズリ ~前世の記憶を思い出した伯爵令嬢は政略結婚を拒否します~
「マルクス。なぜここに?」
ベルナルド様は王子の肩に手を置き、見下ろして問うた。
「僕の部屋にいた医者の所に使いの者が来て、カノンが目を覚ましたと聞いたのです、叔父上。」
ベルナルト様とマルクス王子殿下は叔父と甥の関係だ。
王子は振り返り、白衣の男―医者を呼んだ。
手招きされた医者は脈を計ったり頭を確認したりして、問題ないことと安静を言い渡した。
王子がほっとしているのが伝わった。
そして、私を見つめて子供ながらに真剣な表情をした。
「カノンは命の恩人だ。
皆が、カノンが受け止めてくれなかったら死んでいたかもしれないと言っていた。
感謝するぞ!
ものすごーーーく、感謝する!!」
王子殿下のかわいらしい表情に皆がほっこりした。
かわいらしいこの王子に大した怪我がなくて本当に良かった。
「王子殿下が御無事で何よりでございます」
と微笑むと、マルクス王子殿下はポッと頬を赤く染めた。
「えっと。女の人の顔に怪我をさせたら責任を取らなければならないと聞く」
「え?」
「それでだ。カ、カノン」
「はい?」
「カノンの顔の傷は私が責任を取るので安心してくれ」
「「「「え?」」」」
この場にいた全員が声をあげ、固まった。
『責任』って。それは、つまり、プロポーズの言葉・・・なのかしら?
「僕と結婚して欲しい!」
「「「「えええええええ!?」」」」
この場にいた全員が驚いているのは言うまでもない。
冷静沈着なベルナルド様までもが口を開けている。
「あ、あの、王子殿下。
私、顔には怪我をしておりませんわ。
ですから責任など取っていただかなくても大丈夫ですのよ」
マルクス王子殿下はブンブンと首を振った。
「そ、それに!」
「?」
「それに、僕を抱き留めたカノンはとても美しく、神々しく、僕はドキドキしてしまって・・・それで・・・だから・・・僕の妃になるにふさわしい人だと思ったんだ!」
「「「「えええええええ!?」」」」
ど、どゆこと??
みんな動揺しているのだろう。
固まって声すらでない。
ベルナルド様は王子の肩に手を置き、見下ろして問うた。
「僕の部屋にいた医者の所に使いの者が来て、カノンが目を覚ましたと聞いたのです、叔父上。」
ベルナルト様とマルクス王子殿下は叔父と甥の関係だ。
王子は振り返り、白衣の男―医者を呼んだ。
手招きされた医者は脈を計ったり頭を確認したりして、問題ないことと安静を言い渡した。
王子がほっとしているのが伝わった。
そして、私を見つめて子供ながらに真剣な表情をした。
「カノンは命の恩人だ。
皆が、カノンが受け止めてくれなかったら死んでいたかもしれないと言っていた。
感謝するぞ!
ものすごーーーく、感謝する!!」
王子殿下のかわいらしい表情に皆がほっこりした。
かわいらしいこの王子に大した怪我がなくて本当に良かった。
「王子殿下が御無事で何よりでございます」
と微笑むと、マルクス王子殿下はポッと頬を赤く染めた。
「えっと。女の人の顔に怪我をさせたら責任を取らなければならないと聞く」
「え?」
「それでだ。カ、カノン」
「はい?」
「カノンの顔の傷は私が責任を取るので安心してくれ」
「「「「え?」」」」
この場にいた全員が声をあげ、固まった。
『責任』って。それは、つまり、プロポーズの言葉・・・なのかしら?
「僕と結婚して欲しい!」
「「「「えええええええ!?」」」」
この場にいた全員が驚いているのは言うまでもない。
冷静沈着なベルナルド様までもが口を開けている。
「あ、あの、王子殿下。
私、顔には怪我をしておりませんわ。
ですから責任など取っていただかなくても大丈夫ですのよ」
マルクス王子殿下はブンブンと首を振った。
「そ、それに!」
「?」
「それに、僕を抱き留めたカノンはとても美しく、神々しく、僕はドキドキしてしまって・・・それで・・・だから・・・僕の妃になるにふさわしい人だと思ったんだ!」
「「「「えええええええ!?」」」」
ど、どゆこと??
みんな動揺しているのだろう。
固まって声すらでない。